素振り1万本

元全国区剣士が語る、剣道で強くなるためのブログ

【あなただけの竹刀選び完全ガイド】勝つ竹刀を選ぶ

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剣道をする上で、至極当たり前だが、選手は竹刀を使う。

 

竹刀とはその名の通り、"竹"を使って"刀"を模したものだ。

重さと長さには規定があり、一定水準を超えなければ試合で使えない。

 

規定があるならば、全ての竹刀は同じではないのか?

 

否。

多くの人が見落としがちなのは、竹刀にはタイプが存在し、扱う竹刀によって、試合スタイルも大きく変わってくる。

 

「竹刀って全部一緒でしょ?重さも長さも制限があるのに、何が違うの?(笑)」

と思ったそこのあなた、確実に損をしている。

今まで何試合もの勝てたかもしれない試合を、負け続けている。

 

あなたの剣道スタイルにあった竹刀選びを、元全国区の私がお手伝いさせていただきたい。

 

 良い竹刀の基本知識

基本的に軽ければ軽い程よい

剣道でスピードが重要なファクターであるがゆえ、軽い竹刀はやはりよいとされている。

特に、筋肉がまだできていない小・中学生は、数グラムの重さの差が勝敗を大きく分ける。

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〜剣道 Ma Ma さんより抜粋〜

 

以上の数字が規定値だ。その規定の重さ以上の竹刀を使わなくてはいけない。

 


タニタ デジタルクッキングスケール 1kg ホワイト KD-187-WH

計りを使い、その重量規定ギリギリの竹刀を使うのがよいだろう。

竹刀は、軽ければ軽いほどいい。

私がオススメしたい竹刀がこれだ。

竹刀 「煌」2,700円

 

この竹刀は胴張り型と呼ばれ、手元に重さがくるように設計されている。

手元から剣先までの刀身が細身で設計され、竹刀を振った時のなめらかさが心地よい。


胴張り竹刀は、一般的に選手の試合用として運用されており、実践的な竹刀の代表格と言っていいだろう。

 

繰り返すが、竹刀は軽いほどいい。

しかし、人によって例外もある。

 

竹刀は軽くなると、少なからず打ちも軽くなるのだ。

それを嫌い、あえて重い竹刀を好む選手もいる。(宮崎正裕さんとか)
私個人としては10数グラムの重さが、打ちの強度を劇的に変えるとは思えないので、軽いほどよいという思いは変わらない。

 

だが、体が出来上がる警察や大学レベルになると、どの竹刀も爪楊枝のように感じてしまうだろう。そうなってくると、大した違いはないのかもしれない。

先が重い竹刀はNG

竹刀の重さは、均一ではない。

手元に重さがきている竹刀もあれば、先に重さがある竹刀もある。

 

これは、竹刀が自然の竹を利用しているため、バランスにムラがあるせいだ。

 

剣道は、竹刀の先端付近「物打ち」で打突部位をとらえないと一本にできない。
つまり、"剣先を相手よりも先に届かせる競技"だ。

 

その剣先が重い竹刀というのはよくない。

手元に重さのある竹刀か、重さが均一に散らばっている竹刀を使うべきである。

 

しかし、あえてその先の重い竹刀を練習用にするという手もある。

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すぶりこ 1150円

 素振り用の"すぶりこ"と呼ばれる竹刀拡張アイテムだ。
それを竹刀の剣先につけ、あえて重さを剣先にすることによって、"剣先を送る"スピードを鍛えることができる。

柄の長さで接近型・遠距離型が決まる

これも多くの方が気付いていないが、柄の長さも大事だ。

 

結論から言うと、

柄が長い= 振りが早い・リーチが短い・扱い難易度「低」

柄が短い= 振りが遅い・リーチが長い・扱い難易度「高」

 

体が小さく、スピードと勢いが重視の小・中学生は、長めの柄を好む傾向にある。

しかし、筋力もついてきて、どの竹刀でもスピードが出せる選手になってくると、柄は短めの選手が多い。

 

柄を短くすることにより、余った刀身が長くなる。

これによりリーチが生まれ、より遠くから打突が可能になる。

 

私が柄の短さで驚いたのは、最速の面で名高い、高鍋進選手だ。

本当に彼の柄は短い。

しかし、172と決して高くない身長から放たれる面が、あそこまで伸びがあるのは、柄が短いと理由が大きいのだ。

 

柄の太さは自分の手の大きさにあったものを

柄の太さも、竹刀によって違う。

同じ長さでも、握る柄の太さが違えば、竹刀を振る感覚が大分変わってくる。

 

自分の手にあったものを選ぶのがベストだが、細身の柄はやめておいた方がよい。

細身の柄で竹刀を振ると、どうしても力みが生じ、柔らかい動きができないからだ。

なので、2つのどちらを選べと言われたら、私は太身の柄をオススメする。

 

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柄太「源武」3960円

 

太身の柄をもつ竹刀は、柄太と呼ばれている。

手元が軽い尚且つ、柄が太めなため力みなく触れるという利点がある。

 

柄太は、実際に使ってみると、

「え?爪楊枝かよ笑」

ってくらいに軽い。

 

細かい技が力みゼロで打てるため、出ばなや返し技が非常に楽に打てるようになる。

しかし反対に、前の飛び込む打ちは少々軽くなるので注意が必要だ。

現在のトレンド

剣道界で最も熱い竹刀は、

 

手元に重さ+ 柄短め + 柄太め

だ。 

 

特に、昔は柄が長めが好まれて使われていたが、現在の有名選手のほとんどは柄が短めのものを使用している。

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「大和」30,000円

全日本に出場している選手や、8段の先生方が使っていた竹刀だ。
日本純国産の真竹で作られている。

30,000円とお高いが、バランスの良さは半端ではない。

実は8段の先生が持っていて、一度使わせてもらったのだが、まるで自分の体の一部のようにこの竹刀は動きと同化してくる。

プレミア感の強い一本。
 

 

「武神」9980円

人気の竹刀、武神。若干柄太で、手元が軽いにも関わらず、あえて先にも太さを残しているので、打ちの強度はそのままにスピードを増してくれる。

非常にポピュラーな竹刀で、売り切れ必須だ。

個人的に、一番オススメしたい竹刀だ。

あなたにあった竹刀選び

得意技から選ぶ

飛び込み面・出ばな面
飛び込み小手・出小手
胴・抜き胴
引き技

身長から選ぶ

 160~165 cm
 165~175 cm
 175 cm ~

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