【中学剣士の進路】全国の剣道強豪高校をまとめてみた【2019年版・随時更新】
【※この記事は随時更新です】
剣道人生に置いて、もっとも濃密に練習できる時期はいつか。
それは、疑いの余地なく、高校生の時期だと言える。
高校の選択によっては、あなたの剣道人生はガラリと変わる。
そこで今回は、全国の剣道の強豪高校をまとめてみた。
自分に合った高校を探して、自分だけの剣道ライフを模索して欲しい。
中でも歴史があり、全国優勝を狙える高校を【超強豪】とした。あくまでも目安として見てくれ。
しかし、覚えておいて欲しい。
これから出てくる高校は、全て全国トップクラス。この中のいずれかでレギュラーになれたのなら、生涯永遠に全国クラスであることは間違いない。
北海道
北海道
東海第四高校
全日本のコーチ、古川和男8段が指導者の高校だ。
有名な排出選手は、2019年日本代表の大将、安藤翔選手。
現在の日本最強選手の一人である。
この高校の剣風は、真っ直ぐな構えと打突が美しい、"正剣"に尽きる。
また、この高校の選手は総じて体格がよく、どんな相手にもパワー負けしない試合ができる。将来的にも長く勝てる剣道スタイルである。
確実な地力をつけてくれる高校といえよう。
東海第四OB 安藤選手 X 勝見 警察大会4回戦
東北
青森県
岩手県
秋田県
宮城
山形
福島
関東
関東地方は、九州地方に次いで激戦区の地区。
水戸葵陵、桐蔭、高輪といった全国トップレベルがしのぎを削り合っている。
剣才に恵まれた剣士が多いイメージがある。
茨城
水戸葵陵高校
構えの威圧感と美しさが高校剣道界一の高校。
特徴的なのは、背筋が真っ直ぐ立った構えから放たれる、全く手元の浮かない鋭い打ちである。
葵陵の選手は総じて姿勢が良く、見ていて清々しい。構えだけで相手を威圧できるチームだ。葵陵の選手は懐が深く、ごちゃごちゃな打ち合いを良しとしない。無駄打ちをせず、理にかなった一本を取ってくる。
全国トップレベルの道場、光龍館の選手もここに集うため、世代最強の剣士が多く在籍している。
1ヶ月に1度合宿があり練習メニューもかなりハードだが、それが葵陵を全国トップクラスとしている所以だろう。
H21 インターハイ男子決勝 水戸癸陵 vs 神奈川桐蔭
H29 水戸癸陵 vs 神奈川桐蔭
栃木
小山高校
栃木でトップクラスの実力を持つ高校。最近では佐野日大の成長率に押されている気はするが、栃木で佐野日大と並ぶ超強豪。
パワーに頼らず技を使って一本を取る技術に長けている。
佐野日大
小山高校と並ぶ、全国クラスの高校。
東松館道場出身の選手が多く、出てよし引いてよしの選手が多い。
2018年のインハイ覇者は、大平選手。二年連続決勝進出と、そして三年にして悲願の個人優勝は伊達ではない。
佐野日大 稽古風景
インターハイ個人 準決勝 佐野日大 大平 vs 九州学院 長尾
群馬
埼玉
東京
高輪高校【※学校統合により消失】
高輪高校は、東京の王者と言ってもいい。緑の胴が印象的だ。
有名選手を数多く排出しており、入部すれば地力のある剣士に育ててくれるだろう。
体力のある選手が多く、その代を代表する選手が毎年現れるのも特徴的だ。
また、玉龍旗の決勝に何度も勝ち上がっている数少ない関東の高校でもある。
www.youtube.com
IH個人予選決勝 高輪の同校対決
国士舘高校
高輪が無くなった今、東京は国士舘一強である。
剣風は攻撃的で正剣。パワーのある選手が多く、大学はそのまま国士舘大学に進む選手が多い。
基本が非常にしっかりしていて、前に出る技が強い。大学・社会人になっても伸びる剣道を教えてくれるだろう。
2015 玉龍旗 国士舘 vs 筑紫台
www.youtube.com
2016 IH個人予選 国士舘 落合選手
神奈川
桐蔭高校
神奈川といえば、桐蔭高校だろう。
桐蔭高校は、いわゆるエリート剣士集団だ。
全国上位常連チームで、剣道センスの高い選手が多い。
剣道一本集などの動画を見ればわかるが、桐蔭の剣士が取る一本はどれも理にかなっていて美しく芸術的だ。
東海大相模高校
桐蔭高校に次いで強豪なのが、ここ東海大相模だ。
桐蔭という絶対王者を崩し、何度も全国に出場している。
勢いのある剣風が特徴的で、特に前の技が早い。先鋒から大将まで前の技で勝負してくり傾向があり、一度波に乗せてしまうと、どんどん思い切った技を連発してくる。
"ジャイアントキリング"という肩書きがこれほど似合う高校は他にいない。
千葉
安房高校
現在千葉では敵なしの王者だろう。対抗馬として習志野があったが、安房著しい成長に、最近は圧倒されているイメージがある。
特に2011年は佐藤・千葉の2枚看板が率いる安房の時代で、その年は個人・団体ともに安房高校が制した。
機動力の高い剣風で、実に攻撃的。バネのある剣士が多く、遠間からでもどんどん打って来る。
勢いに乗った時の安房高校は誰にも止められない。
新潟
富山
長野
山梨
静岡
愛知
岐阜
石川
福井
関西
滋賀
八幡高校
三重
三重高校
京都
日吉ヶ丘高校
久御山高校
奈良
奈良大学附属高校
全国上位常連の高校だ。奈良県では敵なしで、個人の上位全てを奈良大が占めている。
近畿圏内の有名選手が集い、入学以前から非常に地力のある選手が多い。
大阪
PL学園高校
上宮高校
清風高校
兵庫
育英高校
近畿で奈良大附属と並んで自力のある強豪高校。
力みがなく柔らかい構えから、ストーンと真っ直ぐ継ぎ足なしの技を打ってくる。
試合巧者な選手が多く、体格差があっても技術でそれを補い、結果勝利している印象。
システマティックな、実に理にかなった剣道をしてくるため、どの高校が相手でも常に安定した試合運びをしてくる。
理合が強いため、大学・大人になってもそこから勝てる剣道をしている。
和歌山
和歌山東高校
中国
岡山
西大寺高校
鳥取
広島
沼田高校
島根
山口
四国
香川
徳島
愛媛
帝京第五高校
紫の胴と面紐が印象的な高校。
四国では常にトップレベル、全国常連の高校だ。
伸び伸びとした剣風で、遠間からの思い切った打突が多い。
最近(2017現在)では、四国最強との名高い。
新田高校
高知
明徳義塾高校
全体的に地力のある選手が多く、オールラウンダーな選手に仕上げてくる。
苦手な戦い方がない。まさに、出てよし引いてよしの高校だ。
常に集中力が持続しており、試合を見ていても隙が見当たらない。毎年毎年、安定した成績を残しているのは練習の賜物であろう。
全国へ導いていた監督が大濠に異動したこともあり、今後どうなるのか気になるところだ。
九州
九州は、"剣道大国"とも呼ばれ、特に高校剣道では「九州優勝は全国優勝よりも難しい」と言われるほど。
剣風は総じて荒く、出てよし引いてよし、そして勝利への執念がある。全国の決勝には、九州地区のいずれかの高校が必ずと言っていいほど上がってくる。
玉龍旗に至っては、九州の高校のためにあると言ってもいい。
あなたが本気で天下を取りたいなら、九州へ挑戦することをオススメする。
福岡
福岡大濠高校
大濠は、"怪物剣士製造高校"だ。
最年少全日本覇者・竹ノ内選手、一回生で大学王者になった梅ヶ谷選手の母校。
大濠は一人一人の選手が元来持っている良さを伸ばすことに重点が置かれているように思える。水戸葵陵のように選手をその高校の剣風に染め上げるものとはまた別だ。
そのため、大濠出身は斬新な剣風をもつ剣士が多い。梅ヶ谷選手がいい例だ。
何か常識を打ち破るためには、未到の領域に入る必要がある。大濠はそこに挑戦している高校と言える。
62回全日本選手権 最年少優勝 元大濠竹ノ内選手
筑紫台高校
福岡は大濠、福岡第一といった強敵のせいで少しばかり影が薄いイメージがあるが、筑紫台は他県であればダントツで優勝できる力を持つ。
地力が高く、今宿道場出身者が多いイメージだ。
九州さながらの出てよし引いてよし、そして型にはまらない剣風が特徴的だ。
筆者も練習試合で何度も手合わせをしたが、この実力でインハイにいけない福岡の怖さを思い知ったものだ。
福岡第一高校
地力の高い選手が多く、九州の荒い剣風では珍しい「真っ直ぐで肩の力が抜けている正剣」である福岡第一。玉龍旗上位の常連校。
大濠と並ぶ福岡のトップ1、2だ。
総じて言えることはどの選手も粘り強い。
出てよし引いてよしで、玉龍旗などのチーム全体の自力が試される大会でかなり強い。
大分
明豊高校
2017年に剣道部が創立され、創立一年目にして大分男女アベック優勝、三年目の2019年には全国選抜で準優勝という恐るべきポテンシャルを誇る高校。
はっきり言って、これは異常だ。他府県から有名選手を集めているとは言え、ここまで早く頭角を表すのはなかなかない。
佐賀
龍谷高校
激戦区である九州地区でもトップクラスの強豪。
龍谷高校は、学校名に龍とあるように、龍のごとき豪快な剣風をもつ高校。
ハートの強い選手が多く、選手一人一人が強気で、勢い負けすることがない。
また思い切りがよく、遠間からズドンと思い切った技を好む傾向がある。
西村・川崎選手世代がそのいい例だ。
引き技よりも前の技が多く、試合が派手なので見ていてとても楽しい。それでいて強い。
長崎
島原高校
王者九学のライバルであり、全国屈指の高校。
島原の選手は地力があり、打ちが総じて鋭い。実力は全国トップクラスである。
この高校がすごいのは、なんといっても選手の伸び率である。
近年では九州学院のライバルとして真っ先に挙げられるが、中学時代にスター選手ばかりの九学と比べて、劇的な実績を残している選手は少なく、地元の選手が多い。
それでいて九学の互角に渡り合っているのだから、いかに渡邊監督の指導が素晴らしいかということがわかる。
熊本
九州学院高校
言わずもがな前人未到の全国連覇を何度も成し遂げている高校で、現在(2019年)、高校剣道界の王者として君臨している。
全日本元大将の内村選手、史上最年少日本代表の山田選手、2018年世界大会の日本代表星子選手の母校でもある。
名指導者・米田監督の手腕が素晴らしい。選手層が厚く、日本で一番レギュラー争いが厳しいチームであることは間違いない。
九州学院の特徴は、全ての技がハイクオリティで、5人全ての選手がオールラウンダーということである。
また、何よりも突出すべきはその防御力。団体戦で一本の取り合いをよしとせず、リードを得たらそれを守りきる。剣道という競技を研究し尽くし、勝ちに特化したチームといえる。
そして、現在日本の剣道界で活躍している多くの選手が、九学出身なのだ。
2017年 65回全日本選手権 九学出身 西村選手 内村選手
阿蘇高校
鎮西高校
常に熊本代表の座を九州学院と争っており、地力の高い選手が多い。
足を使った剣道が特徴的で、スピードが早く、まさに出てよし引いてよしの剣道をしてくる。
王者九学を倒したいのなら、鎮西か阿蘇に挑戦してみるのもいいだろう。
宮崎
高千穂高校
言わずと知れた古豪。玉龍旗では特に勝負強く、玉龍の上位常連高校。
剣道史上最強の先鋒・浅田選手の母校。
地力の高い選手が多く、よく鍛えられているなぁという印象だ。
近年は九学、大濠、龍谷の影に隠れているものの、毎年全国トップクラスに仕上げてくる監督の手腕には目を見張るものがある。
2017年、悲願のインハイ団体優勝を決めた。大将戦で負けたが、代表で同選手が当たり、今度は勝ち返すという強メンタルが素晴らしい。日々の厳しい稽古で鍛えられているのだろう。
2017年 高千穂 インターハイ団体優勝
鹿児島
鹿児島実業
沖縄
那覇高校